ミニバンの王様として圧倒的な存在感を誇るトヨタ・アルファード。高級感あふれる内装と快適な乗り心地から、新車購入を検討している方も多いのではないでしょうか。しかし、車両本体価格が高額なため、できるだけ安く手に入れたいと考えるのは当然です。
そこで本記事では、実際に私がアルファードの新車購入で45万円もの大幅値引きを勝ち取った交渉の全プロセスを、実体験に基づいて徹底解説します。単なるテクニック論ではなく、ディーラー営業マンとの心理戦や駆け引き、信頼関係の構築まで、交渉を成功に導くためのリアルなノウハウをすべてお伝えします。
【この記事で分かること】
- アルファードの新車値引きの現実的な相場
- ディーラーが値引きに応じやすいタイミング
- 誰でもできる値引き交渉の準備と具体的なプロセス
- 下取りやオプションで損をしないための注意点
値引き交渉は誰でもできる!基本の考え方と準備
「値引き交渉なんて難しそう」「自分には無理だ」と考えている方もいるかもしれません。しかし、新車購入における値引き交渉は、特別な才能やスキルが必要なものではありません。重要なのは、正しい知識を持って、入念な準備をすることです。
交渉の場は、ディーラーとユーザーが対等な立場で互いの利益を追求する場です。ディーラーは車を売りたい、ユーザーは安く買いたい。このシンプルな構図を理解し、お互いが納得できる落としどころを見つけることが、成功への鍵となります。
アルファードの新車値引き相場はどれくらい?
アルファードの値引き相場を知ることは、交渉を始める上での出発点です。相場を知らずに交渉に臨むと、ディーラーの提示額が妥当なのかどうかの判断ができず、不利な条件で契約してしまうリスクが高まります。一般的に、アルファードのような人気車種は、値引きが渋い傾向にあります。
しかし、全く値引きがないわけではありません。車両本体価格とオプション代金を合わせた総額から、ある程度の値引きは期待できます。具体的な相場は、時期や地域、在庫状況などによって変動しますが、おおむね車両本体価格から30万円前後、オプションを含めると40万円前後が現実的な目標となるでしょう。
ただし、これはあくまで一般的な目安であり、私の場合はこの相場を大きく上回る値引き額を達成できました。交渉の仕方次第で、相場以上の値引きを引き出すことは十分に可能です。例えば、決算期やフルモデルチェンジの直前など、特定の時期を狙うことで、ディーラーも大幅な値引きに応じやすくなります。
何よりも大切なのは、事前にインターネットや自動車雑誌などで最新の相場情報をしっかりとリサーチすることです。SNSやブログで実際に購入した人の情報を集めることも有効でしょう。情報収集を徹底することで、交渉のテーブルに着く前から優位に立つことができるのです。
また、値引きの総額を考える際には、車両本体の値引きだけでなく、オプション代金の割引や、諸費用(自動車税、自賠責保険料、登録費用など)からの値引きも交渉の余地があります。これらをすべてひっくるめた「総額」で交渉することが重要です。
ディーラーが値引きに応じるタイミングとは?

ディーラーが値引きに応じやすくなるタイミングは、主に以下の3つが挙げられます。これらの時期を狙って交渉に臨むことで、大幅な値引きを引き出せる可能性が高まります。まず、決算期です。日本の多くの自動車メーカーは、3月が年度末の決算期、9月が中間決算期となります。
この時期は、ディーラーは1台でも多くの車を販売して目標を達成したいと考えています。そのため、通常期よりも積極的に値引きに応じてくれる傾向が強いです。特に、決算月の末日や週末は、目標達成に向けて営業マンも焦りが出てくるため、交渉のチャンスが広がります。
次に、ボーナス商戦です。夏のボーナス時期(6月〜7月)と冬のボーナス時期(12月)も、車を購入する人が増えるため、ディーラーは販売に力を入れます。この時期は、特別キャンペーンや低金利ローンなどが設定されることも多く、値引き以外の面でもお得な条件を引き出しやすいです。
そして、新モデルやフルモデルチェンジの直前です。新しいモデルが発表されると、それまでの旧モデルの在庫を早く処分したいという思惑がディーラー側に働きます。特に、モデルチェンジが近い車種は、旧モデルの価値が下がってしまうため、大幅な値引きを提示されることがよくあります。
アルファードは人気車種であるため、常に需要が高いですが、それでもモデルチェンジのサイクルを意識することで、より有利な交渉が可能になります。ただし、これらの時期は多くの人が購入を検討するため、ディーラーの店内が混み合うことも想定しておきましょう。
これらのタイミングを理解し、自分の購入計画と照らし合わせることで、最も有利な時期に交渉を進めることができます。
見積もりは必ず複数取るべき理由
「相見積もり」は、値引き交渉の成功に不可欠な最も強力な武器です。相見積もりとは、複数のディーラーから同じ条件で複数の見積もりを取ることです。このプロセスには、以下のような重要なメリットがあります。まず、価格競争を促せることです。
ディーラーは、他店の見積もり額を知ることで、自店が選ばれるためにどれくらい値引きすべきかを判断します。他店の見積もりを提示することで、「〇〇店ではこれくらいの値引きを提示してくれたのですが…」と交渉の材料にすることができます。
これにより、ディーラー同士で価格競争が生まれ、より良い条件を引き出せる可能性が高まります。次に、適正な価格を知ることができます。1つのディーラーの見積もりだけでは、提示された金額が妥当なのかどうか判断が難しいです。複数の見積もりを比較することで、車両本体価格やオプション価格、諸費用が適正な水準にあるかを確認できます。
もし、特定の項目で突出して高い金額が提示されていた場合、その理由を問い詰めることで、隠れた値引きを引き出せるかもしれません。そして、営業マンの対応力を比較できることです。交渉は、金額だけでなく、営業マンとの信頼関係も重要です。複数のディーラーを訪問することで、営業マンの知識や対応の丁寧さ、熱意を比較することができます。
信頼できる営業マンを見つけることは、購入後のアフターフォローや、今後の付き合いを考えても非常に重要です。ただし、相見積もりを取る際には、注意点もあります。同じトヨタのディーラーでも、経営母体が異なる**「資本の違う系列店」**から見積もりを取ることがポイントです。同じ経営母体の場合、情報が共有されてしまい、交渉が難航する可能性があります。
例えば、トヨタカローラ店、トヨペット店、ネッツ店など、異なる系列店を回ることで、より効果的な相見積もりを行うことができます。
オプション値引きと本体値引きは分けて考える

新車購入時の値引きは、大きく分けて**「車両本体からの値引き」と「オプションからの値引き」**の2つに分類できます。この2つを混同せず、別々に交渉することが、値引き額を最大化するための重要なテクニックです。なぜなら、ディーラーの利益構造がそれぞれ異なるためです。
車両本体はメーカー希望小売価格が設定されており、そこからの値引きはディーラーの利益を直接圧迫します。そのため、ディーラーは車両本体からの大幅な値引きには慎重になりがちです。一方、オプション品(カーナビ、ETC、フロアマットなど)は、ディーラーが独自の仕入れルートや価格設定を持っていることが多く、車両本体に比べて利益率が高い傾向にあります。
つまり、オプション品からの値引きは、ディーラーにとって比較的応じやすい部分なのです。効果的な交渉方法としては、まず車両本体の値引き交渉を進め、ある程度のところで交渉が落ち着いたら、次に「オプション品をもう少し安くしてもらえませんか?」と切り出してみるのが良いでしょう。
特に、ディーラーオプションは、後付けが可能なため、交渉の余地が大きいです。例えば、「フロアマットは他で買えばもっと安いので、値引きがなければ他で買います」といった交渉も有効です。また、新車購入時に取り付けを義務付けられるディーラーオプションは少ないため、本当に必要なものだけを選び、不要なオプションは潔く諦めることも大切です。
すべてのオプションをディーラーで取り付ける必要はありません。社外品のカーナビやETC、ドライブレコーダーなどを自分で用意すれば、トータルでの費用を抑えることも可能です。このように、オプションと本体の値引きを分けて交渉することで、ディーラーの心理的な抵抗感を減らし、最終的な値引き額を大きくすることが可能になります。
「下取りありき」の営業トークに注意!
新車購入の際、多くの人が今乗っている車を下取りに出します。この「下取り」は、ディーラーにとって非常に重要な収益源の一つであり、値引き交渉の場面で巧妙な営業トークとして使われることがあります。「下取り価格を高くする代わりに、新車の値引きは頑張れません」「下取り価格をこれだけ上乗せするので、この価格で契約してもらえませんか?」といった言葉には注意が必要です。
一見、お得に聞こえるかもしれませんが、これは**「値引き額を下取り額に上乗せして、値引き額を分かりにくくする」**というディーラーの常套手段である可能性が高いです。下取り価格は、車種や年式、走行距離などによって決まるため、相場が大きく変動します。この相場を知らずに交渉に臨むと、本来の値引き額が下取り額に吸収されてしまい、結果的に損をしてしまうことがあります。
この罠にはまらないためには、以下の2つのステップを踏むことが非常に重要です。まず、下取り価格と値引き額を完全に切り離して交渉することです。ディーラーには「下取り車はありますが、まずは新車のみの見積もりをお願いします」と伝え、純粋な値引き額を引き出しましょう。
そして、複数の買取専門店でも査定を受けることです。ディーラーの下取り価格と、買取専門店の査定額を比較することで、自分の車の適正な価値を知ることができます。多くのケースで、買取専門店の方が高い査定額を提示してくれます。
その金額をディーラーに提示することで、「買取専門店ではこれくらいの金額が出たので、下取り価格をもう少し頑張ってもらえませんか?」と交渉材料にすることができます。これにより、下取り価格と値引き額の両方で、より良い条件を引き出せる可能性が高まります。
購入時期で値引き額は大きく変わる

自動車の値引き額は、購入時期によって大きく変動します。これは、ディーラーの経営戦略や販売目標達成への意欲が、時期によって大きく異なるためです。特に、決算期やボーナス時期といった特定のタイミングは、値引き交渉に非常に有利な時期と言えます。日本の多くの企業は3月を年度末の決算期としており、自動車メーカーやディーラーも同様です。
この時期は、年間目標の達成に向けて、1台でも多く車を販売したいという強いモチベーションがあります。そのため、通常期では考えられないような大幅な値引きに応じてくれる可能性が高まります。特に、3月の最終週や週末は、目標達成がギリギリのラインにあるため、営業マンも必死になり、交渉がしやすくなります。
また、9月の中間決算期も同様に、販売目標達成のために値引きが期待できる時期です。決算期以外では、ボーナス商戦も狙い目です。夏のボーナス時期(6月〜7月)と冬のボーナス時期(12月)は、車を購入する人が増えるため、ディーラーも販売に力を入れます。この時期は、決算期ほどではないにしても、特別なキャンペーンや低金利ローンなどが用意されることがあり、値引き以外の面でもお得な条件を引き出しやすいです。
さらに、年度末から新年度にかけての時期(1月〜3月)も注目すべきです。この時期は、新社会人や転勤などで車が必要になる人が増えるため、需要が高まります。需要が高まる一方で、ディーラーも販売台数を伸ばすために、値引きを頑張ってくれることがあります。
逆に、ゴールデンウィークやお盆休みといった大型連休前は、販売が落ち込む傾向にあるため、値引き交渉には不利な時期と言えるでしょう。これらの時期を把握し、自分の購入計画と照らし合わせることで、最も有利なタイミングで交渉に臨むことが可能になります。
交渉時に絶対やってはいけないNG行動
値引き交渉は、ディーラーの営業マンとの心理戦でもあります。いくら有利な材料を揃えても、交渉時の態度や行動一つで、相手の心象を悪くしてしまい、値引きが渋くなることがあります。ここでは、交渉時に絶対にしてはいけないNG行動をいくつか紹介します。
まず、「嘘をつくこと」です。他店の見積もり金額や下取り価格を実際よりも高く伝える、他店ではもっと良い条件を提示されたと嘘をつく、といった行為は絶対にやめましょう。ディーラーは、同じメーカーのディーラーであれば情報が共有されていることも多く、嘘はすぐにばれてしまいます。
嘘をつくと、営業マンとの信頼関係が一気に崩れ、その後の交渉が難航するだけでなく、最悪の場合、契約自体を断られる可能性すらあります。次に、「威圧的な態度を取ること」です。高圧的な態度や上から目線の話し方は、相手に不快感を与えます。営業マンも人間ですので、気分を害すると「この客には売りたくない」と感じ、値引きを渋るようになるでしょう。
あくまで対等な立場で、敬意を持って接することが大切です。また、「即決を迫ること」もNGです。ディーラーは「即決していただけるなら、もう一声頑張ります」といった営業トークをよく使いますが、これに安易に乗ってはいけません。
即決を迫ることで、相手に焦りを感じさせ、冷静な判断ができなくなる可能性があります。じっくりと考え、納得してから契約することが大切です。
そして、「過度な要求をすること」です。値引きには限界があります。非現実的な値引き額を要求したり、無理な条件を突きつけたりすると、相手に「この客とは交渉しても無駄だ」と思われてしまい、交渉がそこで終わってしまうことがあります。
交渉の前に相場をしっかり把握し、現実的な範囲で交渉を進めることが重要です。
実録!45万円値引きに成功した私の交渉プロセス

「どうせ自分には無理だろう」と諦めてしまう前に、私の実体験を参考にしてみてください。私は、アルファードの新車購入で、車両本体とオプションから合わせて45万円もの大幅値引きを勝ち取ることができました。この成功は、特別な交渉術があったわけではありません。入念な準備と、ディーラーの営業マンとの信頼関係を築くことを意識した結果です。
ここからは、私が実際にどのようなプロセスで交渉を進めたのか、その一部始終を包み隠さずお伝えします。このリアルな体験談を通じて、皆さんが値引き交渉の成功を掴むためのヒントを見つけていただければ幸いです。
【以下で分かること】
- 最初に提示された見積もりから値引き額を最大化する方法
- 相見積もりを効果的に活用する具体的な手順
- ディーラーの営業トークに隠された意図を見抜くポイント
- 営業マンと良好な関係を築く重要性
交渉スタート:最初に提示された見積もり内容
私の値引き交渉は、自宅からほど近いトヨペット店からスタートしました。アルファードの購入を考えていることを伝え、希望のグレードやオプションを伝えて、最初の見積もりを作成してもらいました。
この時、私は下取り車があることを伝えましたが、まずは「下取りは一旦考えずに、車両本体とオプションのみの見積もりをお願いします」と伝えました。この一言が、後の交渉を有利に進める上で非常に重要でした。最初に提示された見積もりは以下の通りでした。
項目 | 金額(円) |
車両本体価格 | 5,600,000 |
オプション | 450,000 |
諸費用 | 350,000 |
合計 | 6,400,000 |
この見積もりに対して、営業マンは「今回は特別に…」と、本体から5万円、オプションから3万円の合計8万円の値引きを提示してきました。この時点では、値引き額は総額のわずか1.25%程度。この金額では到底満足できませんでした。私は「ありがとうございます。一度持ち帰って検討させてください」と伝え、その日は見積もりだけを受け取って帰りました。
この時、無理にその場で交渉を進めようとしないことが大切です。営業マンは「本日決めてくれたら…」と即決を促してくるかもしれませんが、そこは冷静に対応すべきです。この最初の見積もりは、あくまで交渉の出発点に過ぎません。ここからが本番の交渉です。
私はこの見積もりをベースに、他のディーラーでも同様の見積もりを取るための準備を始めました。この最初のステップを焦らず、冷静に進めることが、最終的な成功に繋がります。
他店との相見積もりで一気に雰囲気が変わった
最初のディーラーから見積もりをもらった後、私は「資本の違う系列店」であるトヨタカローラ店とネッツ店を訪問しました。同じアルファードでも、ディーラーの経営母体が異なるため、値引き額やサービス内容に違いが出る可能性があるからです。
それぞれのディーラーでも、トヨペット店と同じグレード、同じオプションで、下取り車なしの見積もりを作成してもらいました。そして、各店で「他店でも見積もりを取っている」ことを正直に伝えました。これにより、ディーラー側は他店との競争を意識せざるを得なくなります。
それぞれのディーラーからも、最初のトヨペット店と似たような値引き額が提示されましたが、私はすぐに「持ち帰って検討します」と伝え、即決はしませんでした。そして、2つのディーラーから見積もりが出揃ったところで、私は最初のトヨペット店に戻りました。
この時、他店の見積書を営業マンに見せました。すると、営業マンの表情が明らかに変わりました。「〇〇店さんでは、このくらいの値引き額を提示してくれたのですが、御社ではもう少し頑張っていただけませんか?」と、具体的な金額を提示して交渉しました。
この段階で、営業マンは「少々お待ちください」と上司に相談に行き、戻ってきた時には「これ以上は正直厳しいのですが、今回は特別に…」と、一気に15万円の値引き上乗せを提示してくれました。相見積もりは、ディーラーに価格競争を意識させ、交渉の雰囲気を一変させる強力な武器なのです。
「本日決めてくれたら…」の裏を読むべき理由

値引き交渉が終盤に差し掛かると、ディーラーの営業マンはしばしば「本日決めてくれたら、あと〇万円頑張ります」「この金額は、本日限りの特別条件です」といった言葉で、即決を促してきます。この営業トークは、一見するとお得な条件のように聞こえますが、その裏にはディーラーの思惑が隠されています。
まず、「本日限りの特別条件」には、多くの場合、何の根拠もありません。明日になっても、来週になっても、ディーラーが売りたいという気持ちに変わりはなく、同じ条件か、それ以上の条件を引き出せる可能性も十分にあります。このトークの目的は、顧客に「今契約しないと損をしてしまう」という心理的なプレッシャーをかけ、冷静な判断をさせないことです。
また、即決させることで、顧客が他のディーラーに流れるのを防ぎたいという思惑もあります。顧客が一度持ち帰って検討すると、他店でさらに良い条件を引き出してくる可能性があります。それを防ぐために、その場で契約を完了させたいのです。私はこの営業トークを何度も経験しましたが、その都度、「ありがとうございます。大変魅力的な条件ですが、高額な買い物ですので、家族と相談して明日改めてお返事させてください」と伝え、決して即決はしませんでした。焦って契約すると、後から「もう少し交渉すればよかった…」と後悔することになりかねません。この営業トークの裏にある意図を理解し、冷静に対応することが、値引き交渉の成功には不可欠です。
営業マンとの信頼関係が決め手だった
値引き交渉は、金額の駆け引きだけではありません。最終的に、私が大幅な値引きを引き出せた最大の要因は、担当の営業マンと信頼関係を築けたことだと確信しています。私は交渉の最初から、威圧的な態度は取らず、常に敬意を持って接することを心がけました。営業マンの話を真剣に聞き、質問には丁寧に答えました。
また、無理な値引き額を最初から提示するのではなく、相場や他店の見積もりを材料にしながら、段階的に交渉を進めていきました。私が「〇〇店さんではこれくらいの条件が出たのですが、御社で買いたいと思っています。
もう少し頑張ってもらえませんか?」と伝えた時、彼は「〇〇様には、ぜひうちで買っていただきたいので、なんとか上司に掛け合ってみます」と、私の希望に応えようと動いてくれました。これは、単なる値引き交渉の相手としてではなく、「このお客様になら、なんとかしてあげたい」と思ってもらえる関係を築けていたからこそ、引き出せた言葉だと思います。
営業マンも人間ですので、高圧的な客よりも、誠実で丁寧な客には「頑張ってあげたい」という気持ちが生まれるものです。また、彼は私が提示した他店の見積もりをただ見せるだけでなく、その見積もりの内容を一緒に確認し、「このオプションは不要かもしれませんね」など、私にとって最適な提案をしてくれました。
このような細やかな配慮が、彼のことを信頼できると感じさせたのです。交渉は、敵対する場ではなく、お互いが納得できる着地点を探す協力関係の場と捉えることが、成功への近道です。
限界まで値引かせた一言とは?

相見積もりを駆使し、段階的に交渉を進めていく中で、最終的に営業マンから「もうこれ以上は本当に無理です…」という言葉が出ました。その時点での値引き額は、車両本体とオプション合わせて35万円でした。これは、すでに相場以上の好条件でしたが、私はまだ「もう一声いけるはず」という確信がありました。
そこで私は、
「〇〇さん、これまで色々お気遣いいただき、本当にありがとうございます。〇〇さんから買いたい気持ちは山々ですが、正直、あと10万円値引きしていただけなければ、妻に『もう少し他も見てみたら?』と言われてしまいそうです。
〇〇さんにはご迷惑をおかけしてしまうかもしれませんが、もし、あと10万円頑張っていただけるなら、今日この場で契約書にサインします。」
と伝えました。この一言には、いくつかの交渉テクニックが詰まっています。
まず、感謝の気持ちを伝えることで、これまでの信頼関係を再確認させ、相手の心を動かす効果を狙いました。次に、「家族の存在」を出すことで、自分だけの判断ではない、という状況を作り出しました。これは、ディーラーの営業マンが「お客様は買いたい気持ちがあるのに、説得できないのはもったいない」と感じるため、交渉を有利に進める上で非常に有効な手段です。
そして、「あと10万円」という具体的な金額を提示することで、相手に「あと少し頑張れば契約が取れる」という明確な目標を与えました。最後に、「今日この場で契約書にサインする」という即決の条件を付けることで、相手に大きな決断を促しました。
この一言を聞いた営業マンは、再び上司に相談に行き、戻ってきた時には「上司からこっぴどく怒られましたが、〇〇さんにはどうしても買っていただきたいので、今回限りで特別に…」と、見事に10万円の値引きを追加してくれたのです。最終的に、車両本体とオプションから合わせて45万円の値引きを勝ち取ることができました。
最終見積もりと契約内容の内訳を公開
最終的に私が契約したアルファードの新車見積もりは、以下の通りです。車両本体とオプションからの合計値引き額は45万円でした。これは、相場を大きく上回る、非常に満足のいく結果でした。
項目 | 最初に提示された見積もり(円) | 最終的な見積もり(円) |
車両本体価格 | 5,600,000 | 5,600,000 |
オプション | 450,000 | 450,000 |
諸費用 | 350,000 | 350,000 |
合計 | 6,400,000 | 6,400,000 |
値引き額 | 80,000 | 450,000 |
お支払い総額 | 6,320,000 | 5,950,000 |
この値引き額の裏には、入念な準備と、営業マンとの信頼関係の構築がありました。また、交渉の過程で、下取り車は買取専門店に売却することで、ディーラーの下取り額よりも15万円高く売ることができました。この15万円分も合わせると、実質的には60万円ものお得な条件でアルファードを手に入れることができたことになります。
このように、値引き交渉は、ただ安くしてもらうだけでなく、様々な要素を組み合わせることで、最大限のメリットを享受することができます。今回の体験を通じて、私自身、改めて新車購入における交渉の重要性を痛感しました。
アルファード新車購入 値引き体験談【まとめ】

アルファードの新車購入で45万円の値引きを勝ち取った私の体験談は、いかがでしたでしょうか。最後に、交渉を成功させるための重要なポイントを10個にまとめました。このポイントを抑えておけば、誰でも有利に交渉を進められるはずです。
・相場を知る
交渉を始める前に、アルファードの値引き相場を徹底的にリサーチしましょう。相場を知ることで、ディーラーの提示額が妥当かどうか判断できます。
・相見積もりは必須
複数のディーラー(資本の違う系列店)から見積もりを取り、価格競争を促しましょう。これが最も強力な交渉材料となります。
・下取りと値引きは切り離して交渉
下取り額と値引き額を混同させないように、まずは新車のみの見積もりを取ることから始めましょう。下取り車は、買取専門店にも査定を依頼して、適正な価格を把握することが重要です。
・オプション値引きも追求
車両本体だけでなく、オプション品にも値引きの余地があります。特にディーラーオプションは、比較的値引きしやすい部分です。
・交渉時期を見極める
決算期やボーナス商戦など、ディーラーが販売目標達成に意欲的な時期を狙って交渉に臨みましょう。
・営業マンと信頼関係を築く
高圧的な態度はNGです。誠実で丁寧な態度で接し、「この人になら頑張ってあげたい」と思ってもらえる関係を築きましょう。
・即決はしない
「本日限り」の営業トークに惑わされず、一度持ち帰って冷静に検討する時間を取りましょう。
・具体的な金額で交渉する
「もう少し安くしてほしい」ではなく、「あと〇万円頑張っていただけませんか?」と具体的な金額を提示することで、相手も交渉しやすくなります。
・最終的に「即決」のカードを切る
交渉の最終盤で「この条件なら今日この場で契約します」と伝えることで、相手に決断を促し、最後の値引きを引き出せる可能性があります。
・最終的に「妻に相談」のカードを切る
「妻が…」「家族が…」という言葉は、相手に交渉の余地があると感じさせ、効果的な交渉材料となります。
あなたの次の車選びが、素晴らしいものになることを願っています。何か不明な点や、さらに詳しく知りたいことがあれば、いつでも気軽にコメントください😄
コメント