レクサスIS ターボ 過給機故障は“前兆”で分かる?知らないと壊す5つのチェック項目

レクサス

レクサスIS(30系後期〜)の主力パワートレインとして定着した2.0L直噴ターボエンジン「8AR-FTS」。ツインスクロールターボチャージャーの採用により、低回転から湧き上がるトルクと、NAエンジンのようなレスポンスの良さを両立させた名機です。

しかし、ハイブリッドモデルや大排気量NAモデルとは異なり、ターボ車には特有のメンテナンス勘所が存在します。

走行距離が5万キロ、8万キロと伸びるにつれて避けて通れないのが「過給機(ターボチャージャー)」の経年劣化や故障リスクです。「ターボは消耗品」と言われますが、その寿命はオーナーの扱い方次第で大きく変わります。

10万キロを超えても元気に回る個体もあれば、5万キロ未満でブローしてしまう個体もあります。その差はどこにあるのでしょうか?

ターボの故障は突然訪れるように思えますが、実は多くの場合、車は事前に小さなサインを出しています。この微細な変化を見逃し、完全にブローさせてしまうと、ターボ本体の交換だけでなく、破損した部品がエンジン内部に吸い込まれ、エンジン全損という最悪のシナリオ(修理費100万円コース)になりかねません。

この記事では、プロライターの視点から、故障の前兆を見抜くポイントを掘り下げ、愛車を長く守るための具体的なチェック項目とメカニズム的な背景まで踏み込んで解説します。


【この記事で分かること】

  • 故障の前兆となる「音」と「振動」の聞き分け方
  • 違和感から読み取るタービンやアクチュエーターの不調
  • 高額請求を防ぐためのセルフチェックと走行テスト
  • プロが教える運転のコツと厳格なオイル管理術

  1. レクサスIS ターボ過給機故障の“前兆サイン”と劣化を見抜く基本ポイント
    1. レクサスISターボの過給機が故障する前に出る加速遅れの症状とは?
      1. 正常な加速と異常な加速の違い
    2. 過給機故障の代表的な前兆「異音」|キーン音・ガラガラ音の違い
    3. アイドリング時の振動が増えたら要注意?タービン軸の劣化の可能性
    4. 排気量に合わないブースト圧の乱れ|ドライバーでも分かる簡単チェック
    5. ターボホースの亀裂による過給圧低下|見落とされやすい確認ポイント
      1. ホース劣化のチェック箇所とメカニズム
    6. エンジン警告灯が点灯した時に疑うべき過給機周辺のトラブル
    7. 過給機故障を悪化させる“やってはいけない運転”とは?
  2. 実際にやるべき5つのチェック項目とレクサスISターボを守る対策
    1. 故障前にできるターボ過給機のセルフ診断|ブースト圧の変化を確認
    2. オイル管理が過給機の寿命を左右する理由|交換周期のベストタイミング
    3. 吸気・排気まわりの目視チェックで見つかる初期トラブル
    4. 専門店で分かる“軸のガタつき”診断|故障寸前のレクサスISの特徴
    5. 過給機の修理費用の目安と故障原因ごとの金額差
      1. 修理費用の概算(部品代+工賃含む目安)
    6. レクサスIS ターボ過給機の寿命を延ばすための走り方と暖気の重要性
    7. ターボ過給機故障を防ぐためのメンテチェックリスト【まとめ】

レクサスIS ターボ過給機故障の“前兆サイン”と劣化を見抜く基本ポイント

現代のレクサス車に採用されているターボチャージャーは、かつてのスポーツカー全盛期(第2世代GT-Rやスープラなど)のものと比較すれば、水冷機能の強化や素材の進化により格段に耐久性が向上しています。

しかし、排気ガスの熱エネルギー(800度以上)を直接受け、毎分数万回転から十数万回転で回り続ける精密機械であることに変わりはありません。



特にISのようなFRスポーツセダンを選ぶオーナー様は、ワインディングや高速道路での追い越しなど、アクセルを深く踏み込む機会も多いでしょう。負荷がかかる場面が多いほど、各部の摩耗は進行します。故障の前兆は、日常の何気ない瞬間に隠れています。

「いつもよりエンジン音が大きい気がする」「加速が重たい気がする」といったドライバーの直感こそが、最も重要な診断ツールなのです。ここではまず、五感を使って感じ取れる不調のサインについて、メカニズムを交えながら詳しく掘り下げていきます。

レクサスISターボの過給機が故障する前に出る加速遅れの症状とは?

ターボ車には構造上、アクセルを踏んでから過給圧が高まるまでに若干の時間差(ターボラグ)が生じます。レクサスISの8AR-FTSエンジンは、排気干渉を抑えるツインスクロール方式を採用しており、このラグを極限まで小さくしています。

そのため、正常な状態であれば、アクセルを踏み込んだ瞬間、わずかなタメの後にスムーズかつ力強く、背中をシートに押し付けるような加速が始まります。

しかし、過給機周辺にトラブルを抱えている場合、この「タメ」の質が変わります。単なる遅れではなく、「詰まり感」や「引っかかり感」として現れるのです。回転数は上がるのに車速がついてこない、あるいはATがキックダウンして回転を上げてもトルクが盛り上がってこない感覚に陥ります。

これは、排気ガスを受けて回るタービンホイールの回転がスムーズでない場合(軸受の抵抗増大)や、過給圧を制御するアクチュエーター(ウェイストゲートバルブの開閉制御)の動きがカーボン堆積などで渋くなっている際によく見られる症状です。

特に、高速道路の合流や追い越し加速(時速80kmから100km超への加速など)で、一瞬息継ぎをするような挙動があれば要注意です。吸気側に十分な圧縮空気が送られていない証拠であり、最悪の場合、タービンブレードがハウジングと接触して破損し、その金属片がエンジン燃焼室に飛び込むリスクさえあります。

正常な加速と異常な加速の違い

加速感のリニアさと継続性 正常時はアクセル開度に合わせてトルクが波のように盛り上がり、レッドゾーンまでスムーズに伸びます。異常時は階段状にガクガクと加速したり、特定の回転域(例えば3000〜4000回転)だけで急にパワーが抜けたり、逆に唐突にドカンと加速したりします。

ブーストの立ち上がり速度 正常なら意図したタイミングでスムーズに過給がかかりますが、故障前兆としては、アクセルを踏んでからワンテンポもツーテンポも遅れて加速が始まります。これはウェイストゲートバルブが閉じきらず、排気ガスが逃げてしまっている(過給圧漏れ)可能性があります。

過給機故障の代表的な前兆「異音」|キーン音・ガラガラ音の違い

ターボ故障のサインとして最も分かりやすく、かつ緊急性が高いのが「異音」です。しかし、エンジンルームからは補機ベルトやインジェクター(直噴特有のチチチ音)など様々な音がするため、どの音がターボ由来の危険な音なのかを正確に聞き分ける必要があります。窓を開けて、壁の近くやトンネル内を走行すると音が反射して聞き取りやすくなります。

「キーン」「ヒュイーン」という甲高い金属音 これは通称「サイレン音」とも呼ばれ、初期〜中期のトラブルサインです。

タービンブレード(羽根)の先端がわずかに欠けたり変形したりしてバランスが崩れ、空気を切り裂く風切り音が変化している場合や、軸受け(ベアリング)の摩耗によりブレードがハウジング(外壁)に接触し始めている音です。冷間時だけでなく、エンジンが温まった後もこの音が大きく聞こえる場合は、ターボ交換が目前に迫っています。

「ガラガラ」「ジャラジャラ」という金属打撃音 これはより深刻な「末期症状」を示唆しています。タービンの軸(シャフト)に大きなガタつきが生じ、回転するたびに暴れている音や、過給圧を逃がすウェイストゲートバルブのリンク部分が摩耗して振動している音です。

特にアクセルオフの瞬間に「ジャララッ」と鳴る場合は、リンク系のガタの可能性が高いです。この音が聞こえたら、いつ破損してもおかしくないため、即座に走行を控えてレッカーを手配すべきレベルです。

音の種類音の特徴想定される原因危険度
「シューー」アクセルONで激しく鳴る吸気・過給パイプからのエア漏れ(ブースト漏れ)中(パワーダウン)
「キーン」救急車のサイレンのような音タービンブレード接触・変形・アンバランス高(破損の恐れ)
「ガラガラ」金属同士がぶつかる音シャフトの深刻なガタ・ベアリング破損危険(即修理推奨)
「カンカン」エンジン停止後に鳴る排気側の金属熱収縮音(正常な場合も多い)低(要観察)

アイドリング時の振動が増えたら要注意?タービン軸の劣化の可能性

アイドリング中はターボが仕事をせず、ただ排気ガスの通り道になっているだけだと思われがちですが、実はここにもヒントがあります。レクサスISは本来、エンジンマウントの質も良く、静粛性が非常に高い車です。

しかし、信号待ちでDレンジに入れたまま停車している際、ステアリングやシートに伝わる微細な振動が以前より大きくなったと感じる場合、排気系統の流れが阻害されている可能性があります。

ターボチャージャーの軸がオイルの炭化(スラッジ)などで固着気味になり、回転抵抗が増大すると、アイドリング時の微量な排気ガスでもタービンがスムーズに回らず、排気抵抗(バックプレッシャー)となります。これがエンジンの排気工程を妨げ、燃焼バランスを崩すことで不整脈のような振動を生むのです。

エンジンマウントの劣化による振動と混同しやすいですが、見分け方があります。Nレンジに入れてアクセルを軽く煽り(空ぶかし)、回転が落ちてくる際の挙動を見てください。ターボ不調の場合は、回転の落ち込み方が不自然に遅かったり、ストンと落ちすぎてエンストしそうになったりと、回転制御に不安定さが見られます。

参照元:JAF クルマ何でも質問箱:エンジンの振動が大きくなる原因

排気量に合わないブースト圧の乱れ|ドライバーでも分かる簡単チェック

最近の車はブースト計が標準装備されていないことも多いですが、後付けの追加メーターや、OBD2ポートに接続してスマホで車両情報を見られるモニターアプリなどを利用しているオーナー様なら、数値の変化で故障を数値的に予知できます。



レクサスISの2.0Lターボ(8AR-FTS)は、ECUが状況に応じて最適な過給圧を緻密に制御しています。通常、フル加速時にはオーバーシュートを含めて特定の最大ブースト圧(例:1.0〜1.2kgf/cm²付近など ※車両仕様による)まで上がります。

もし、アクセルを全開にしても最大ブースト圧(ピーク値)が以前より0.2〜0.3も低い数値しか出ない、あるいはブースト圧が安定せずに針が激しくハンチング(上下動)する場合、過給機本体の不具合か、制御系のソレノイドバルブの故障、あるいは配管のどこかからエア漏れしていることが強く疑われます。

数値が見えなくても、「いつもの登り坂で、以前はそのまま登れたのに、最近はギアを一段落とさないと(キックダウンしないと)登らなくなった」という体感的なトルク不足は、ブースト圧低下の典型的な症状です。これは徐々に進行するため気づきにくいですが、過去の感覚と比較することが重要です。

ターボホースの亀裂による過給圧低下|見落とされやすい確認ポイント

ターボ本体が機械的に壊れていなくても、ターボで作った圧縮空気をエンジンに伝える「道」が壊れていれば意味がありません。タービンで圧縮された高温の空気は、インタークーラーを通って冷却され、スロットルボディを経由してエンジンへ送られます。この経路をつなぐパイピングには、振動吸収のために一部ゴムやシリコン製のホースが使われていますが、これらは熱と圧力変化による経年劣化で硬化し、亀裂が入ることがあります。

ホース劣化のチェック箇所とメカニズム

インタークーラー周辺の接続部 樹脂製のパイプとゴムホースの継ぎ目は、ブーストがかかるたびに膨張し、アクセルオフで収縮するという「呼吸」を繰り返しています。この疲労により、バンドの締め付け部分から亀裂が入りやすくなります。ここから空気が漏れると、エンジンは「空気量センサーで計測した空気量」と「実際に入ってきた空気量」のズレを検知し、不調をきたします。

オイルの滲みとブローバイガス ホースの継ぎ目や表面から黒いオイルが滲んでいる場合、それは単なる汚れではありません。エンジン内部から出たブローバイガス(未燃焼ガスを含んだオイルミスト)が多くなっている証拠であり、同時にそこから加圧された空気が「シューシュー」と漏れている(ブースト漏れ)可能性が高いです。オイル滲みがある箇所は、空気漏れの容疑箇所でもあります。

エンジン警告灯が点灯した時に疑うべき過給機周辺のトラブル

メーターパネルにエンジン警告灯(チェックランプ)が点灯した際、慌てずに診断機でエラーコードを確認することが第一歩です。ターボ関連で頻出するコードには以下のようなものがあります。

  • P0299:ターボチャージャー過給圧低下(Underboost)
    ECUが目標とするブースト圧まで実際の圧力が上がらない状態。ターボ本体の劣化、ウェイストゲートの固着、エア漏れなどが原因です。
  • P0234:ターボチャージャー過給圧過剰(Overboost)
    逆にブーストがかかりすぎている状態。ウェイストゲートが開かなくなっている可能性があり、エンジン破損のリスクが高いため、より危険です。

警告灯がついたからといって即座にターボ交換とは限りませんが、センサー(吸気圧センサーなど)の汚れや故障、バキュームホースの抜けといった数千円で直る軽微なものから、ターボ本体の固着といった数十万円コースの重篤なものまで原因は様々です。

重要なのは、警告灯がついた状態で「走れるから」といって無理に高負荷走行を続けないことです。車はエンジン保護のための「フェイルセーフ機能(リンプモード)」に入り、極端に出力を制限することがあります。これは「これ以上回すとエンジンが壊れるぞ」という車からの最終警告です。

参照元:トヨタ自動車公式サイト:警告灯が点灯・点滅したときは

過給機故障を悪化させる“やってはいけない運転”とは?

ターボチャージャーは、エンジンオイルによって冷却(フローティングベアリングの冷却・潤滑)が行われています。そのため、オイルの循環と温度管理を無視した運転は、過給機の寿命を劇的に縮める最大の要因となります。特にレクサスISのような高性能車では、ついつい走りたくなりますが、以下の運転は厳禁です。

避けるべき運転習慣

冷間時の急加速(ドライスタート) エンジン始動直後、オイルはまだオイルパンに落ちており、各部に行き渡っていません。特に冬場などオイル粘度が高い状態でいきなりターボを高回転(数万回転)させると、軸受けにオイル膜が形成されず、金属同士が直接触れ合って削れてしまいます。これは一発で寿命を縮める行為です。

高負荷走行直後のエンジン停止(ヒートソークバック) 高速道路のSA/PAへの到着時や、山道を駆け上がった後の展望台などで、到着と同時にエンジンを切るのは自殺行為です。

真っ赤に熱せられたタービン内でオイル循環が止まると、残ったオイルが熱で焦げ付き、炭化して「スラッジ(燃えカス)」となります。これが堆積するとオイルラインを詰まらせ、次回の走行時に潤滑不良(焼き付き)を引き起こします。

低回転・高負荷走行(LSPIのリスク) 高いギアのまま、低回転からアクセルを全開にして加速しようとする運転(ズボラ運転)は、直噴ターボエンジンにとって「LSPI(低速早期着火)」という異常燃焼を招くリスクがあります。

これはピストンやコンロッドを破壊するだけでなく、ターボへの排気圧衝撃も大きいため避けるべきです。適切にシフトダウンしましょう。

実際にやるべき5つのチェック項目とレクサスISターボを守る対策

ここまで「故障の前兆」についてメカニズムを含めて解説してきましたが、ここからは「故障させないための能動的なチェック」と「具体的な対策」に移ります。プロの整備士に任せる部分と、オーナー自身が日常的に行える部分を明確に分け、コストを抑えつつ愛車を守る術をお伝えします。

特にオイル管理に関しては、メーカー推奨値(シビアコンディション非該当時の数値)を鵜呑みにせず、現場のプロが推奨するリアルな基準を知る必要があります。


【この記事でわかること】

  • 自分の感覚で行う走行テストの手順
  • メーカー推奨値では守れないターボ保護基準
  • ボンネットを開けてトラブルの芽を摘む方法
  • 新品交換とリビルト品活用の賢いコスト比較

故障前にできるターボ過給機のセルフ診断|ブースト圧の変化を確認



特別な道具を使わなくても、安全な直線道路や高速道路の合流車線などを使って簡易的な診断が可能です。定期的に、例えば月に一度「全開加速テスト」を行うことで、コンディションの変化を定点観測しましょう。


セルフ診断の手順

  1. 暖機運転を完全に完了させる
    水温計が中央付近で安定し、できれば油温もしっかり温まった状態(走行開始から15分以上経過後)にします。冷間時のテストは厳禁です。
  2. マニュアルモードでギアを固定
    ATの自動変速による回転変動やキックダウンを避けるため、パドルシフトを使って3速または4速などの固定ギアを選びます。
  3. 低回転からアクセル全開(ベタ踏み)
    2000回転付近からアクセルを床まで踏み込み、レッドゾーン手前までスムーズに吹け上がるかを確認します。
    • チェックポイント1
      踏んだ瞬間のレスポンスに遅れはないか?
    • チェックポイント2
      3000〜5000回転のトルクの盛り上がり(台形トルク)は力強いか?
    • チェックポイント3
      高回転域でフン詰まり感や息継ぎはないか?
    • チェックポイント4
      窓を少し開けて、異音(ヒュイーン、シュルシュル音の異常増大)がないか?

オイル管理が過給機の寿命を左右する理由|交換周期のベストタイミング

「ターボの命はオイルにあり」と言っても過言ではありません。NA(自然吸気)エンジンであれば多少オイル交換をサボってもすぐに壊れることはありませんが、ターボ車は違います。タービンの軸は、油圧によって浮いた状態(フルフローティング)で毎分十数万回転しています。

汚れたオイルや熱劣化して粘度が低下したオイルでは、この「油膜による浮遊」を維持できず、軸と軸受けが接触して摩耗(焼き付き)してしまいます。また、直噴エンジン特有の「スス(カーボン)」がオイルに混入しやすいため、オイル環境は過酷です。

レクサスのメーカー推奨交換時期は一般的な使用を想定して長めに設定されていますが、日本の交通事情(ストップ&ゴーが多い、短距離走行が多いシビアコンディション)を考慮すると、ターボ車の場合はもっと早めの交換が理想です。

項目メーカー推奨(目安)ターボ保護のための推奨理由・備考
交換距離15,000km または 1年3,000km 〜 5,000km または半年スラッジ堆積防止と粘度維持のため
オイルグレード純正指定API SP / ILSAC GF-6A直噴ターボのLSPI(異常燃焼)防止とチェーン摩耗対策
オイル粘度指定粘度(0W-20等)指定粘度 〜 5W-30等高負荷走行が多い場合は、熱ダレ対策として少し硬めも検討(要プロ相談)
フィルターオイル交換2回に1回毎回 または 2回に1回ろ過性能維持のため。毎回変えても損はない

参照元:カストロール:エンジンオイルの基礎知識

吸気・排気まわりの目視チェックで見つかる初期トラブル

週末の洗車時や給油時にボンネットを開ける習慣をつけましょう。専門的な知識がなくても、「色」と「におい」で異常を察知することは可能です。特にターボ車特有のトラブルは、排気ガスの色やエンジンルーム内の痕跡に顕著に表れます。


目視チェックのポイント

排気ガスの色(白煙・黒煙)

  • 白煙
    エンジン始動時やアイドリングからの発進時にマフラーから白煙がモワッと出る場合、ターボの軸受シールからオイルが漏れ、排気ガスと一緒に燃えている「オイル下がり/上がり」の可能性があります。ターボシール劣化の典型的症状です。
  • 黒煙
    加速時に黒煙が出る場合は、燃料が濃すぎるか、空気が足りていない(ブースト漏れ)可能性があります。

遮熱板周辺のすすとオイル焼け ターボチャージャー本体は遮熱板(ヒートシールド)で覆われていますが、その隙間やエキゾーストマニホールド周辺に、黒いススが付着していませんか?これは排気漏れの証拠です。

ガスケットの抜けや、最悪の場合はハウジングの熱変形によるクラック(ひび割れ)を示唆しています。また、焦げ臭いにおいがする場合、オイルラインからの微量な漏れが熱い排気管に垂れている危険性があります(車両火災のリスク)。

専門店で分かる“軸のガタつき”診断|故障寸前のレクサスISの特徴

セルフチェックで加速の違和感や異音を感じたら、プロショップやディーラーでの精密点検を依頼します。この際、単に「調子が悪い」と伝えるだけでなく、「ターボのインテークパイプを外して、軸のガタを直接診てほしい」と具体的にオーダーすると、メカニックにも本気度が伝わり話が早いです。

プロは、エアクリーナーからターボに繋がるサクションパイプを外し、指で直接コンプレッサーホイールのシャフトを触って診断します。

アキシャルガタ(軸方向・スラスト方向のガタ) シャフトを前後に(吸気側・排気側へ)動かした時のガタつきです。本来、ここはほぼ動かないはずです。ここにガタがある場合、スラストベアリングが著しく摩耗しており、いつブレードがハウジングに接触してもおかしくない非常に危険な状態です。即交換レベルです。

ラジアルガタ(半径方向・縦横のガタ) シャフトを上下左右に動かした時のガタつきです。ターボは油圧で浮いて回るため、オイルが入っていない停止状態ではごくわずかに動くのが正常(クリアランス)ですが、ハウジングの外壁に羽根が接触するほど大きく動く場合はアウトです。

過給機の修理費用の目安と故障原因ごとの金額差

もし運悪くターボが故障してしまった場合、どのくらいの費用を覚悟すべきでしょうか。レクサスISの場合、部品代だけでも高額になりますが、修理方法にはいくつか選択肢があります。予算と今後の保有期間に合わせて選びましょう。

修理費用の概算(部品代+工賃含む目安)

  1. 純正新品交換:約25万〜40万円
    ディーラーでの標準的な修理です。最も信頼性が高く確実ですが、コストは最大級です。「あと5年、10万キロは安心して乗りたい」という場合は、この投資は安心料として妥当と言えます。
  2. リビルト品(再生品)交換:約15万〜25万円
    中古部品を専門業者が分解・洗浄し、ベアリングやシールなどの消耗品を新品に交換、バランス取り直して組み上げた再生品です。新品同等の性能を持ちながら、新品の6〜7掛け程度の価格で入手できます。最もコストパフォーマンスが良く、一般的に選ばれる選択肢です。ただし、保証期間(1年や2年など)がしっかりついている信頼できるメーカーのものを選びましょう。
  3. 現物修理(オーバーホール):時価(期間がかかる)
    現在ついている自分の車のターボを取り外して専門業者に送り、修理して戻す方法です。愛車そのものの部品(マッチングナンバー)を使いたいというこだわりがある場合に有効ですが、修理期間中(1〜2週間)は車が動かせないため、日常使用する車には不向きです。
  4. 中古品交換:約10万円以下
    解体車から外したそのままの部品です。当たり外れが激しく、交換工賃は同じだけかかるため、すぐにまた壊れるリスクを考えると「安物買いの銭失い」になりやすく、プロとしては推奨しません。

レクサスIS ターボ過給機の寿命を延ばすための走り方と暖気の重要性

最後に、ターボを長持ちさせるための日常の心得です。特別なメンテナンス費用をかけなくても、ドライバーの日々の「いたわり」と「意識」だけで、10万キロ、20万キロという長寿命を実現することは十分に可能です。


アフターアイドリングの励行(クールダウン)

昔のターボ車には「ターボタイマー」が必須でしたが、現代の車は電動ファンや冷却水循環の改善により必須ではなくなりました。しかし、物理的な熱対策として有効であることに変わりはありません。

特に高速道路の走行後、長い登り坂を登った後、スポーツ走行直後などは、すぐにエンジンを切らず、1〜2分ほどアイドリングをして、オイルと冷却水を循環させ、真っ赤になったタービンを徐冷する時間を作ってください。これにより、軸受部でのオイルの炭化(スラッジ発生)を物理的に防げます。




暖機運転の意識(ウォームアップ)

水温計の針が動き出すまでは、急激なアクセル操作を控えること。特に冬場はオイルが硬くなっているため、始動直後に高回転まで回すと、オイルが回っていないターボの軸受けに致命的なダメージを与えます。

「走り出しの最初の10分」または「水温計が動くまで」は、3000回転以下を目安に優しく走るだけで、ターボの寿命は大きく変わります。


時々の「回す」運転

逆に、常に低回転ばかりで走るのも良くありません。たまには(暖気後に)高速道路などでしっかりとエンジンを回し、排気温度を上げて、堆積したカーボンを焼き切ることもエンジンの健康維持には必要です。

ターボ過給機故障を防ぐためのメンテチェックリスト【まとめ】

レクサスISのターボ故障を防ぐためには、日々の観察と定期的なメンテナンスの積み重ねが全てです。以下の10項目をチェックリストとして活用し、愛車のコンディション維持に役立ててください。



  • 定期的なオイル交換
    メーカー推奨よりも早めの3,000km〜5,000km、または半年ごと。
  • オイルフィルターの交換
    オイル交換2回に1回は必ず交換し、目詰まりを防ぐ。
  • 暖機運転の実施
    水温が上がるまでは3,000回転以下で優しく走行。
  • アフターアイドリング
    高負荷走行後は1〜2分ほどアイドリングしてから停止。
  • 異音の聞き分け
    窓を開けて「ヒュイーン」「ガラガラ」音がしないか確認。
  • 加速感の確認
    以前と比較して息継ぎやパワーダウンがないか定点観測。
  • 排気ガスの色
    始動時や加速時に白煙や黒煙が出ていないか目視チェック。
  • 冷却水の量
    リザーバータンクで減り具合と漏れの有無を確認。
  • 警告灯の確認
    点灯したらすぐに診断機でエラーコード(P0299等)を確認。
  • プロの診断
    車検時に「ターボ周りのオイル漏れ・ガタつき」を指名点検。

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